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2015年12月21日 (月)

劇団もしょこむ旅公演@遠野「平行螺旋〜へいこうスパイラル〜」

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 12月20日(日)、釜石の劇団もしょこむの公演を、とおの物語館で観ました。

「えんえんつづく、仮設の暮らし。
       ぐるぐるまわる、姉妹の気持ち。」
こんなコピーがついている演目に、以前から興味をもっていましたが、今回は私も参加している「ねまるべ遠野」が協力させていただくことで、遠野公演が実現したのでした。

 まず、想像以上・期待以上に良かったです!
 俳優の二人以外は、まったくの素人と聞いていたし(脚本はどうかな?)、仮設の暮らしという、非常に繊細で難しいテーマをどう消化するのか、出来るのか?被災地ではない地域の人は、それを受け入れられるのか? 正直に言って、不安の方が大きかったです。
 しかし、その不安は杞憂でした。二人の女優の繊細な演技には引き込まれたし、震災から4年8ヶ月、仮設に入居して4年4ヶ月の時の流れと状況の変化も、自然に感じることが出来て、最後は少し泣いてしまいました。

 姉妹に突然訪れた震災は、町ごと別の場所にワープしてしまったような、昨日とは分断された世界に放り投げられたようなものだと、改めて感じました。昨日までは普通にあると思っていた社会を歩く為の舗装された「道」が、突然消えて、「ここから先は荒野だから、自分で目指すものを見つけて、灯りを点して、道を作って歩け」と。
 そんな状況で姉は、笑顔と前向きな気持ちで「道」を切り開いたのだけれど、妹はそれが出来ずに自問自答の日々を送る。この自分との闘いは、実は被災者だからではなくて、社会に出ようとした時に躓いてしまった人みんなが抱いてる問題なのだけれど、この姉妹の場合は、明日を見る為に心を支える杖を探すところから始まったのだと感じました。その杖は、過去の記憶であり、自分自身の中にある可能性だったり…。全てを失ったような状況の中で、自分が持てる物をかき集めて、杖や灯りを探すのでしょう。

 姉妹の会話の端々には、ボランティアたちへの思いや葛藤、「被災者」という肩書きを付けられたことなど、「被災地支援の最前線」と呼ばれた遠野市民としては、納得することとグサグサくる台詞が点在していたのではないでしょうか。かくいう私も、津波で家を失って仮設生活をしていた親戚がいて、その家族を支援することを、本当は躊躇していた自分の気持ちをまな板に載せられたようでした。
「そうそう、本音ではそう思ってるんじゃないか?と思ってたんだよな〜」とか、
「やっぱり、あの距離感で良かったのかも〜」とか。

 とにかく、約1時間の舞台で、色んなことを感じ、考えさせられ、最後には泣かされました。こんなに考えさせられるのは、同じ被災県民だからなのでしょうか? もしそうであっても、この舞台はもっと多くの人たちに、特に関東以南の人に見てもらいたいと感じました。
 来年は東京公演もあるという話も聞きましたので、詳細が聞こえてきたら、また告知させていただこうと思っています。機会があって、興味がありましたら、是非。

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コメント

 平行螺旋ご覧いただき、素敵な感想をありがとうございます。
 日本人って、更に東北人って、我慢しなくても良いんだよと言われるまで、我慢してしまう。そんな、気質があると思います。
 それを、解放するきっかけとなる物語として紡ぎだしてみました。
 これからももしょこむを、見守ってあげてください。

投稿: こむろこうじ | 2015年12月22日 (火) 21時13分

こむろこうじ様

わあああ~~!コメントありがとうございます。あの時抱いた気持ちを忘れる前に書いてしまいたかったので、日本語がボロボロで恥ずかしいです。

そうですね、仮設生活に限定しない、誰もが自分の心に問いかけてしまう作品だったと思います。次回作もお待ちしています。

コメントをありがとうございました(^-^)

投稿: 遠野嫁 | 2015年12月23日 (水) 11時39分

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